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予防歯科歯周病

口腔常在菌

今年1番目の記事になります。
本年も何卒よろしくお願い申し上げます。

前回お話しした通り、口腔常在菌について話していきたいと思います。

 

多種多様な口腔常在菌叢

お口の中にはさまざまな菌が住んでおります。その種類は500種を超えると言われております。その数も非常に多く、平均的には大腸に次ぐを言われております。正確な言い方をしますと、単位面積(1平方センチメートル)あたりの菌の数が大腸に次ぐと言われております。とはいえ、お口の中の菌の数は歯ブラシやお口のメンテナンスによってかなり増減しますので正確な数を出すことは困難です。一例として

歯をきちんと磨く方で1000憶個ていど、あまり磨かない方で5000憶個ていど、ほとんど磨かない方で1兆個程度いるようです。

歯医者でお口のメンテナンスをすることでこの数はぐっと減ります

そのため、当院ではメンテナンスをすることで一旦お口の菌の数を大幅に減らし、日ごろの丁寧な歯ブラシでなるべく増えていかないように心がけ、また元の数に戻ってくる頃合いに(おおよそ3か月程度で元に戻るとされています)またきちんとメンテナンスをすることでおくちの中の菌の数をコントロールすることが最良と考えております。

ところで、お口の中の菌の数は少ないほうが良いのでしょうか。

じつは完全には解明できておりません。ほとんど歯を磨かないで明らかに菌の数は多そうなのに、虫歯や歯周病はあまり進行していない方もいれば、それなりに歯を磨いており、そこまで菌が多そうでないお口の中でも虫歯が多かったり歯周病が進行していたりする方もいます。この辺りの原因は口腔常在菌の種類や細菌叢(フローラとも言います。同じ種類の菌は固まって存在することが多いため顕微鏡で見るとその菌の塊が花畑のように見えたためこのように言われました。)のバランスが関係していると考えられております。とはいえ、ある程度分かっていることもあります。

少なくとも、虫歯の原因菌や歯周病の原因菌がお口の中で存在する数が少ないほうが虫歯や歯周病にはなりにくい、もしくは進行しにくいという事です。

お口の中の菌の数を減らすことは結果的に虫歯、歯周病の原因菌の数を減らすことに繋がるため、やはりお口の中の菌の数は少ないほうが良いという事になります。

今回はここまでになります。次回はもう少し口腔内常在菌叢について詳しくお話いたします。

 

金沢シーサイド歯科
院長

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