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抜かない 削らない 治療について その3
歯を抜かない治療
昔の歯医者は結構な確率で歯を抜いていました。
それはなぜかというと、もちろん虫歯のせいもありましたが
歯周病についてよくわかっておらず、歯周病の治療=歯を抜く
な医院も多かったからです。
今の歯科医院ではどうでしょうか。
少なくとも20年前の歯科医院に比べれば圧倒的に抜かなくなっていると思います。
それは、歯周病について知見が増え、以前に比べれば抜くまでの期間を延ばすことが
できるようになったことが一因として挙げられます。
そしてなにより、患者様の意識が変わったことが一番大きいと思われます。
20年前に比べて、早くからそして頻繁に健診を受けるようになった
昔に比べて、手遅れになる前に歯科医院に来院される患者様が格段に増えました。
これによって、抜く治療というのはとても減りました。
では、歯を抜く判断基準はどうでしょうか。
歯科保険診療において、歯を抜く判断基準は20年前とあまり変わっていない
実は保険診療の範囲で行える治療法では、歯を抜くに至る判断基準は
20年前とほとんど変わっていません。もし、それでも歯を抜く治療が減っているとするならば
それは無理をして残している、もしくは治っていないが治療をとりあえず終わらせて
定期的に様子を見てお茶を濁しているだけだと思われます。
20年前は技術的にも、歯を抜かずにきちんと残す治療を行えない歯科医院が多かった。
今は技術的には可能だが、歯科保険診療の範囲では出来ない。
という事です。
当院では精密な診査診断の元、歯科保険診療の範囲内で可能な治療から
保険範囲外の治療まできちんとご説明した上で患者様と相談の元
双方が納得できる治療を行うように心がけております。
今回の話の中で無理をして歯を残すという言葉がありました。
これは保険診療においては比較的よく行われていることなのですが、
ではどのあたりが無理をしているのか、どうすれば無理をしない治療になるのか。
今後何回かに分けて話していきたいと思います。
金沢シーサイド歯科
院長