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医院ブログ歯を残す治療

歯を残す治療、歯を抜かない治療その1

歯科保険診療における抜かない、残す治療の実際

なるべく歯を残しましょう抜かない治療をしましょう
と謳う医院が最近は増えてきました。もしこのような医院において

特段説明もなく、保険治療の範囲でこのように言われた。

とすれば、少し注意が必要かもしれません。
それは無理に歯を残す、本当は歯を抜かないといけないけれど
わざと抜いていない可能性があるからです。

 

無理に歯を残す、抜かないとは

治療を行い歯を残すからには、その歯はキチンと使える状態
そしてできれば、不測の事態が起こらなければ何年にもわたって
異常なく使える状態になっていることが基本です。
無理に残す、抜かないとはこの状態が得られていないのに
治療を終わらせてしまっているという事になります。
つまり

・治療が終わったはずなのに、痛みが残っていて咬めない

・きちんと咬める状態までかぶせ物などが入っていないのに
治療が終わってしまった。

・治療が終わって、少しの間は大丈夫だったけれど
すぐまた痛くなってきた。腫れてきた。膿が出る。

一例ですが、このような状態であればそれは
本来はもっと治療しなければならない、もしくは抜かないといけない
歯を無理に残している。という事にほかなりません。

無理に歯を残す、抜かない理由

保険診療の範囲内の治療では、どうしても治療方法に限界があり
きちんと歯を残す、抜かない治療を行うことが難しい症例は
非常によく見受けられます。保険外の治療法を行うことで
しっかりと歯を残す、抜かずに済むことがあります
それなりに高額な治療になることが多いです。

そのため、当院ではきちんと患者さんと相談し、吟味してもらったうえで

・保険外の治療を行いきちんと歯を残していく

・保険診療範囲内で、できうる限り治療を行い
治りきっていないことを歯科医師、患者様双方が承知の上で
なるべく長く歯を残す、抜かない

・保険診療内の治療では治しきれず、やむを得ず歯を抜く

という選択を行っております。

 

説明、相談、選択のない歯を残す治療

とても、残念なことではありますが、歯を無理にでも残す治療は
歯医者にとって一定のメリットがあります。無理やりでも残せばそれは
歯がそこにあるという事になり、それに対する保険算定上の恩恵
あるからです。

そして、患者さんにとっても抜かずに済んだという見かけ上のメリット
存在するため(実際にはデメリットになることが多い)
あまり説明もせずに治療をしても問題になりにくいわけです。

説明、相談もなしに保険診療で淡々と
進められる治療は注意が必要です。

次回は、どういう歯が無理に残す、抜かないになりやすく
きちんとした治療の場合はどのようなことを行っていくのかについて
お話ししたいと思います。

 

金沢シーサイド歯科
院長

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