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歯周病になる要因、悪くする要因3
前回の続きになります。
前回は、歯周病になる要因についてお話ししました。菌の住処である歯垢(プラーク)と歯石が歯周病になる要因であるというお話でした。
歯周病を悪くする要因
歯周病を悪くする要因とはその言葉の通り、今歯周病であった場合に、その要因があることで歯周病が悪化する、もしくは歯周病が進行する速度が速くなる要因になります。
ここで問題となるのは、今歯周病かどうかを患者様本人では判断できないことが圧倒的に多いという事です。
以前のブログでも書きましたが、成人の8割が歯周病に罹患しているといわれています。この8割の中にはちょっと歯肉が腫れている―歯肉炎の患者様も含まれており、この方たちは自分では歯周病であると全く感じていない方が多数おられます。それが正常です。
つまり、歯周病を悪くする要因であったとしても、実質歯周病になる要因と変わらないものも多数存在するため、このタイプに関してはかなり注意が必要になります。
歯周病を悪くする要因について、ここでは3タイプに分けてお話ししたいと思います。
・歯や歯肉、骨に負担をかけるため歯周病を悪くする要因
・口腔環境を悪化させるために歯周病を悪くする要因
・感染に対して弱くなるため歯周病を悪くする要因
おおよそこの中にだいたい含まれます。順番にお話しします。
歯や歯肉、骨に負担をかけるため歯周病を悪くする要因
歯周病は最終的に歯を支える骨が溶けて無くなり、歯ぐきが腫れたりぐらぐらして揺れて、抜けてしまう病気です。つまり、歯に負担をかければその周りに存在する歯肉(歯ぐき)、靭帯、骨にも負担がかかるため、その影響で腫れが大きくなったり、揺れが大きくなったり、骨が溶けやすくなったりします。では歯に負担をかける要因とは何でしょうか。
・歯に過度な力がかかること。
あまり得意でない方向から力がかかること。
おもに歯ぎしり食いしばりになります。普段から行っていることもありますが、一番強い力は夜寝ている最中、無意識の力になります。強い方ですと、普段ご飯を食べるときの3倍程度の力で食いしばったり歯ぎしりしていることが分かっています。
そして実は、ほぼすべての方が大なり小なり寝ている最中に歯ぎしり食いしばりを行っております。この理由についてはまた後日お話しする機会を設けたいと思います。これは音が鳴らないことも多いため、ご自身はもちろん、周りの方も気づかないことはとても多いです。
専門用語では咬合性外傷と言われたりします。これによって歯周病になると言われた時期もありますが、最近の論調としましては、悪化させる要因であるとされています。当院でも様々な理由や観点から悪化させる要因と考えております。
歯ぎしり食いしばりを完全になくすことは非常に難しいため、根本治療が困難な要因になります。
書くことが多く、すべての悪くなる要因を書こうとするとなかなか記事がアップできないため、続きは次回に致します。
金沢シーサイド歯科
院長