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歯周病の治療その4
前回の続きです。
歯周病は完治する病気です
歯周病は完治します。しかし、一般的に言われる完治―つまり原因の完全除去が行われているわけではありません。と言いますのも、歯周病の原因となる菌は口腔常在菌と言われる常日頃からお口にいる菌も含まれるからです。
実は口の中の菌の密度は、大腸の中の密度と同じだそうです。これ、あまり正確な言葉ではないのですが、お口の中はそれなりに菌がいるのだという事です。その中の一部の菌が歯周病を悪化させます。レッドコンプレックスと言われる歯周病を特に引き起こす菌は、きちんと管理すると、ほとんどお口の中からいなくなるのですが、それでもわずかに残ったりします。
そもそも、口腔常在菌と言われる菌達は最初からお口にいたわけではありません。何らかの形で外からやってきて居着くのです。そして、一旦居着いてしまった菌を完全に消す―無菌状態にすることは不可能です。しかし、悪さをしない良い菌が多いお口の中にしたり、菌の数を減らすことはできます。それには、歯科医院で行うメンテナンスのほかに、常日頃からのご自身でのお口のメンテナンスがとても重要になってきます。
歯周病は、お口をきちんとメンテナンスし続ける限り
完治した状態を維持することができます。
これは、どんなに完治したとしても、管理次第でまた再発もするという事です。
この辺りは生活習慣病と言われる病気達によく似ているかもしれません。ある意味で歯周病は患者様の管理不足によって発症する生活習慣病の側面もあるからです。
歯科治療全体にいえる事ではありますが、特に歯周病は
治療終了が完治状態の維持管理のスタートになります。
歯科医院はお口の維持管理、つまりメンテナンスのために重要な役割を担っているのです。
当院は特にこれに対して力を入れております。
以上で歯周病の治療についてのお話は終わります。
歯周病を完治させることはできる(一定の要件を満たしたうえで)というお話でした。
次回は歯周病を完治させない場合に起こるリスク、そして完治させないのは果たして悪いことなのか。この辺りについてお話していきたいと思います。
金沢シーサイド歯科
院長